Archive for 1月, 2015

科学の最近の進歩-1確実性の終焉 時間と量子論、二つのパラドックス解決 

火曜日, 1月 20th, 2015

I.プリゴジン(19172003)

このところ科学と芸術、科学と宗教と題して取り組んできた課題の集大成になるかもしれないと読んでみた。ニュートン力学を主体とする古典力学と量子力学が時間を考慮に入れない平衡状態を扱うものであったのに対し、自然とその申し子である人間は非平衡状態にあり、その状態を扱うことで現実を理解できるとの信念が出発点にある。そして、キーになるのは時間の矢なのである。そして、ポイントは確率論であり、統計集団なのである。確かに身の周りを眺めれば古典力学は理想状態の概念であることは明らかなことは分かっていた。量子力学もアインシュタインの相対性理論も時間の矢つまり一方的な時間の流れは取り入れられていない。プリゴジンがそこに疑問を持ったのは1945年頃、その後、非平衡の科学は発展を遂げていった。勿論、以前にも非平衡の物理学は存在した。最も典型的なのが熱力学第二法則である。エントロピーは増大する、これは宇宙に生じる不可逆過程に基づいている。しかし、ニュートン力学と量子力学の成功は平衡の世界を植え付け、非平衡の世界こそ現実なのにその状態を追求しようとする雰囲気はほとんどなかったのである。

古典力学の枠組みの中で不安定性の果たす役割は何だろうか。ここは完璧に理解できなかった。但し、古典力学で用いられてきた軌道記述は熱力学とは両立せず、平衡状態においても非平衡状態においても統計的アプローチを必要とする。量子力学の波動関数も微粒子の世界を描くと言う点で古典力学とは異なるが、やはり同じ状況にある。つまり前者は決定論的法則であり、時間は未来も過去も等価なのである。しかし、現実を見た時、過去と未来は同じであろうか。明らかに違うと言わざるを得ない。

138億年前にこの宇宙はビッグバンにより誕生した。これまでの物理学は時間もここから始まったとする。しかし、その前に時間は存在しなかったのであろうか。プリコジンは、時間は永遠の昔からあり、永遠に続くとしている。これこそ現実である。そして、発展は平衡状態とは相反する。ダーゥインは19世紀に生物の進化論を唱えた。これも古典物理学に反する。そして、20世紀後半、非平衡過程の物理学は発展し、新しい科学が誕生した。自己組織化や散逸構造と言った新しい概念が導入された。非平衡過程の物理学は、一方的な時間(時間の矢)がもたらす効果を記述し、不可逆性に対して新しい意味を付与した。プリコジンは時間の矢を持たない平衡状態の物質は盲目であり、時間の矢と共に物質は開眼すると言っている。

本書は、古典力学と量子力学を改定して、非平衡過程の物理学との整合性を図っている。ポイントは確率論であり、統計的集団であり、さらにポアンカレの共鳴理論が重要であることを主張している。しかし、この本だけでは到底そこまで理解することは困難なので、ここではこの記述だけにして、兎も角今後の物理学が非平衡状態を取り扱い、時間を考慮に入れ、現実世界を真に理解できるものとするべく発展していく状況にあることを述べておくにとどめる。従って、最初に目指した目標には届かないので、それは今後の課題としたい。

新年のご挨拶 2015年1月1日 

木曜日, 1月 1st, 2015

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

昨年は、9月末に第八期を終え、101日から第九期に突入いたしました。お陰様で、順調に推移しておりますが、あっという間の8年間であった思いがいたします。事業はフッ素系表面改質剤を中心とした製造販売と情報提供及びコンサルティングの二本の柱で進めております。これを私どもは文武両道と称しており、いずれも充実した運びとなっております。

文とは所謂企業文化といった面を持ち、フッ素に関する情報を主に海外文献、特許、新聞情報から集積し、冊子に纏めている月刊の情報誌とダイキン工業様のホームページに毎月投稿しているこれまた月間の「最新フッ素関連情報」およびコンサルティングから成っております。情報誌は約10社にご提供し、お役に立っているとの声を聞いております。「最新フッ素関連情報」は当ホームページにも掲載しておりますが、情報によりますと500人ほどの読者がいるとのことです。そして、今後はグローバルに展開する予定とのことでまずは韓国語に翻訳され韓国で展開しているとのことです。

武の方は、製造販売を指しており、企業の収益を支える、根幹をなす事業です。原料を購入し、弊社独自の合成・ブレンド技術により製品製造を行い販売することがメインです。その他に数社と契約を結び、OEM販売を行っています。開発は社長の富永と毎日のように議論しながら進めており、お互いの得意な面がぶつかり合い、投合して製品に繋がっていっていると思っています。両者とも研究所出身、まさに武士の商法的なところもありますが、経理担当の岡崎がしっかりとフォローしており、営業担当の顧問田村も頑張っており、順調に進んでいると自負致しております。

今年は一昨年来手がけてきた二つの新製品が収益に貢献する見通しが立ってきました。そういう意味で飛躍の年になる可能性を秘めています。一同その実現に向けて一層の努力を続けていく覚悟ですので、益々のご支援よろしくお願い申し上げます。

平成27年元旦

代表取締役会長 松尾 仁