神楽坂のちょっといい店 昼食篇No2

今回は下記の4軒を新たに加える。
パスタの店「Salita Dolce」、焼き魚が美味い「吾」、蕎麦の店「もんど」、
日本風韓国料理の店「翔山亭」
まずは、「Salita Dolce」。神楽坂の大通りに面したビルの5階にある。今年の1月に何気なく入った店。広々とした店内に白のシャツと黒のスラックスに身を包んだほっそりとして笑顔の素敵なサブマネージャーWさんと紫のブラウスにやはり黒のスラックスに身を包んだこれまた笑顔がいい女性が迎えてくれた。1000円のコースは、サラダ、パン、そして3種類のパスタから選ぶ1品、そして、コーヒーで締める。下の写真にサラダ、パンとオリーブ油、パスタを掲げる。サラダは新鮮なサニーレタスが山盛り、酸味の利いたドレッシングが爽やかである。パンにはいつもオリーブ油を付けてくれ、しっとり感が舌を包む。パスタは腰があり、トマト味が定番だがクリーム味、白ワインの風味などもあり、少し濃い目の味が何とも言えぬ幸福感を与えてくれる。この味は前にも味のいいパスタの店を何軒か紹介したが、それに勝るとも劣らない。量も適度で、体調のよい時には同じ値段の大盛りが嬉しい。最後のコーヒーも香りが高く、完ぺきに近い満足感で終わらせてくれる。カウンターで会計した時の心からの笑顔に接し、一言一言交わす会話が楽しい。そして、エレベーターのところまで送ってくれたのがこれまたよくて、それから半年間、毎週一度は訪れるようになった。夜も2回ほど訪れたが、Wさんがもてなしてくれてイタリア料理とワインを楽しんだ。シェフはイタリアで修行した本場仕込みとのことで、さもありなんと思っている。ともかく一度も味ともてなしで不満足だったことはなく、まさにちょっといい店のトップを飾るにふさわしい店だと思っている。

 

次いで、「吾」。神楽坂の大通りから東京理科大学の方へ入っていく途中にある店。知る人ぞ知るいい店である。店を入ると、厨房を見渡せるカウンターがあり、奥には品のいいテーブル席がある。メニューは前菜として小鉢が2品種選ぶことができ、メインディッシュへと導く。メインディッシュは鮭の甘塩焼きと鰤の西京焼き、さわらの煮魚、自家製チーズカレー、刺身があり、いずれもなかなかの味である。下の写真のごとく、特に鮭は大きく、脂が乗っていて絶品。海藻たっぷりの味噌汁が食慾をそそる。そして、最後はアイスコーヒー。冬でもこれだが、特におかしいと思ったことはない。魅力的な女将さんや板前さんの応対もよく、大いなる満足感を覚える店である。

3番目は、蕎麦処「もんど」。飯田橋駅近く目白通りに面したビルに1階に隣り合わせで本館と別館があり、昼はいつも混んでいる。石臼で挽いた八ヶ岳麓産の蕎麦は太めでセイロとしては少し硬いが、かけそばになると実によい硬さになり腰があり風味がある。それにかき揚げが付いた写真に示すかき揚げそばはここの名物とも言える大きさと味が一度食べたら忘れられない。汁は濃い出汁が利いていてこの蕎麦には合っている。セイロでは、天セイロがカラッと揚がった2匹の海老と野菜の天麩羅がやや硬いセイロ蕎麦には合っている。さらに、また森羅万象蕎麦というのがあり、あらゆるネタが入っている感じで味わい深いが、納豆は余りいただけなかった。総じて、以前紹介した神楽坂の蕎麦処のその上位5軒に匹敵する蕎麦処であることは間違いない。

4番目は「翔山亭」。本多横丁から飯田橋駅側の路地を入ったところにあり、一度、One of themの店として紹介している。小奇麗な門をくぐると庭に錦鯉泳ぐ池のある5階建てのビルの3,4階を占める。入口は3階で、直ぐにスキッとした感じのカウンターがあり、奥にテーブル席、4階は畳の個室がある。和牛の焼肉と手打ち冷麺が看板。手打ち冷麺は盛岡産で和風の歯ごたえと柔らかさが微妙なバランスを保っている。石焼ビビンバは、きちんと底に張り付いたお焦げとナムルなどのたっぷりの具に、コチュジャンが味を見事に引き立てていて、韓国本場のものと比べても引けを取らないと思った。従業員はよく訓練されていて、客の対応はなかなかいい。